母性愛。それは、女性がもって生まれたかけがえのない無償の愛だ。自分の子供は当然、他人の子供達にも分け隔てなく注がれる愛情。保育士という仕事は、女性にとって母性愛をくすぐられる仕事だろう。

ところが、この保育士という仕事は、そんな柔なプラトニックな感情だけでは勤められない職種だ。保育士は、肉体労働だといっても過言ではない。そもそも、子供達の視線は低い。その目線に合わせようとすると、どうしても中腰になる。また、泣いている子供を抱き上げてなだめるときも、その体重が腰にくる。

精神的のストレスに加えて、肉体的にも辛い仕事だ。あるときは、モンスターペアレントの理不尽な要求にストレスを抱き、その処理に頭をかかえることもしばしば起こる。子供好きだからと、希望に胸を膨らませて保育士になっても、人間関係でリタイアする人も多いようだ。

子供側からすれば、母親でもない人に心底甘えることもできずストレスを募らせ、「だだっ子」になる子供もいる。仮に独身女性なら、そんなときの対応に困るだろう。また、ときには、オムツの交換やトイレの補助など、普段はなじみのない仕事も多い。

しかし、子供達は本来無邪気で可愛い。大抵の子供達は、保育士を母親のように慕ってくれる。乳児の頃から世話をした子供が、成長するのを親御さんより先に感じられるのは保育士の特権でもある。

保育士として勤務している人の多くは、子供の成長を何よりの「やりがい」として感じているという。理想をいうならば、子供と一緒に成長していける保育士でありたい。

周りを良く見て、「人の振り見て我が振り直せ」精神で成長していきたいですね。
女性の職場の人間観察