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入院児の遊びと保育士の必要性

火曜日, 10月 7th, 2014

学生時代、保育科に在籍していた私は、大学病院の小児科でボランティアをしていた。週に一回程度、入院している幼児や児童とプレイルームで遊んだり、治療の状態によってプレイルームに出てこられない子には、ベッドサイドで絵本を読んだり、話し相手になったりするのが主な活動内容だった。医療には直接携われないけれど、遊びを提供することで笑顔になる子どもたちをたくさん見てきた。こうして私はこの”小児科の保育士”という仕事に強い憧れとやりがいを感じるようになり、あれから十年近く経った今でも、いつかはそういった仕事に就きたいと思っている。
しかし、現状は、かなり大きな規模の病院であっても、保育士を配置しているところは少ない。看護師の方が医療行為と併せて保育を担っていたり、保育は行っていないことが多いようだ。
子どもにとって遊びは必要不可欠なものだ。小さければ小さいほど、子どもは遊びを通していろいろなものにかかわり、心を動かし、発見して、さまざまなことを学んでいく。
病気で入院している子どもには、まずは治療が最優先だろう。そこは医療・看護の専門家である医師・看護師が担っている。そこに遊びの専門家の保育士がかかわることは、子どもの心のケアや、病気が治った後の成長・発達に必要な、その時期しかできない経験を保障することになると思う。
看護とは違った観点を持つ保育が、広く医療現場に取り入れられることを強く望んでいる。